琵琶湖と鮒ずし:壱

昨冬のこと。一泊で、夫と共に、琵琶湖一周旅行。車でぐるりと琵琶湖一周。

夫は念願の「鮒(ふな)ずし茶漬け」をたいそう楽しみしている。数年前にも一度この、「鮒ずし茶漬け」を目指して、琵琶湖湖畔に行ったことがある。でも、なぜか、そのときは、「鮒ずし茶漬け」には出会えずに、「鮒ずし汁」と出遭ってしまい、夫はそれを食していた。「これは発酵食品独特の旨味だ。」と言いながらも、その汁を、その具を
一口口に含むたびに、夫の体も顔も口も、一時停止、していた。「美味しいはずなのに、そのニオイと最初の味に、体が、食べてはならないもの、と判断するのだろうか。」 と夫は不思議がりながら、早食いの彼にしては、たいそう長い時間をかけて完食。

夫よ。それは「まずい」という現象なのではないのか?と思い、そう言ってみたが、彼はかたくなに、「いや、うまいけど、体が拒むだけだ。」と言い張った。

そしてそれ以来、「やっぱり食べたいのは、鮒ずし汁ではなくて、鮒ずし茶漬けだ。茶漬けのほうなら、もっと普通に美味しいはず!」と意気込み続ける。

私は発酵魚介は、あんまり得意でないので、前回も、今回も、見るだけに徹するつもり。

その日は朝方から、大雨。時々雷も落ちている。雪になるかな。大丈夫かな。私達の道中。がんばろー。私達もー。高速道路もー。シビックもー。