ようこそ電気ケトル

毎日の起床後に、私が最初に飲食物として口にするのは、豆乳紅茶と決まっている。紅茶と豆乳を約半々の割合で混ぜたものを500ccほど飲み干す。このために300cc弱のお湯を沸かすのだけど、ここ最近の暑さの中で、ガスレンジの火を使うのは、何かいろいろ自分の内外の力を消耗する。冬には、そのガスレンジ周りの熱さが「あったかい」と感じられて、ヤカン越しにガスレンジの炎に手をかざして暖をとるのも至福だ。

ガスの火で何か飲食物を加熱することも、加熱される飲食物を見ることも、私はかなり好きだ。「熱」だけではない「火」の持つ力を飲食物が吸収して、その力をさらに自分が摂取吸収するのも好きだ。しかし、暑い時期の過熱は、火のエネルギー摂取吸収の喜びよりも、「暑いのいやだよう」がやや勝る。

そしてこのたび、電気ケトル(電気湯沸かしポッドの保温機能のないタイプ)を購入した。いろいろ検討した結果、タイガーの800ccタイプに決定。湯沸かし部分がプラスチックじゃないことと、ポッド本体が外からは熱く感じられないことが決め手。到着開梱後、最初に沸かしたお湯はいったん捨てる。日本の電圧にしては、かなり早く沸くと感じる。500ccなら三分弱。カップ一杯程度(150ccくらいのことだろうか)なら70秒だそうだ。お湯を沸かしても、自分がいる空間が熱くならないって、快適。惜しいのは、使用開始後しばらくの間は、部品のプラスチックっぽいにおいが続く(そのうち取れるらしいけれどまだある)こと。プラスチック臭さが早くなくなるように、クエン酸洗浄も早速やってみたけれど、まだ気になる。そして、電気ケトルが「沸いたよ!」と自動でスイッチオフしてくれた熱湯は、たしかに熱湯ではあるのだけど、私の好みとしては、水道水の塩素の飛ばし具合が足りない気がするのがやや不満。

あ、そうか。塩素臭と味(たぶん)が気になるのであれば、前の晩から水道水を汲み置きして塩素を飛ばしておけばいいんだ。それでもさらに気になるようであれば、電気ケトルで沸騰後、塩素飛ばし部分の過熱だけを、ヤカンでガスレンジでしてもいいし。そうしよう。そうしよう。