カイジ2

少し前に夫がテレビで見ていたので途中からなんとなく一緒に見た。民放での放送だったのかケーブルテレビでの放映だったのかは不明。
ゲームに勝つと大金が得られるが負けると莫大な借金が残り「地下」と呼ばれるところでの強制労役にあたる条件があるらしい。
カイジさん役である主演の藤原竜也さんがこれで負けは確実かという展開になったときに「もう地下に戻るのはイヤだーっ」と叫ぶ。夫に「地下では何をするの?」と質問すると「強制的な肉体労働」と教えてくれる。
「その労働は借金の返済に相当するような生産性の高い仕事内容なの?」
「いや、昔ながらの手作業の土方作業とかそういうのっぽいなあ」
「さっき出てきたシーンではそんなかんじじゃったねえ。その仕事は地下で働く人の自尊心を損なうのが目的なのかな。その労働で収益をあげる目的にしてはそれに必要な機材の導入や効率化やなすべき各種削減がされてなさすぎなかんじと思わん?」
「まあまあまあ、これはそういうおはなしじゃけん。生産性とかそういうところは流すお約束で」
「ふううん、そうなんだあ」
カイジさんの対戦相手というのかなあゲームを提供する側の人を演じるのは伊勢谷友介さん。その彼がカイジさんに対して「往生際が悪いぞっ」と言うシーンがある。その時の「往生際」の発音がなんともきれいな「おうじょうぎわ」で、この語彙は一般的に「おじょうぎわ」に近い発音で聞くことが多い気がしていたこともあり、「うわー、伊勢谷さんの『往生際』は見事な『往生際』だったねえ、この映画の中で一番見応えのあるシーンだったねえ」と感心する。
しかし夫は『往生際』の発音に関するこだわりがあまりないようで、私のそういうところは流すことにしている彼なりのお約束にのっとった反応をしていた。