映画の予習

夫がレンタルDVDを借りてくるにあたり、以前は直感で店頭でこれと思ったものを借りて来て見ては「うーん、これはおもしろくなかった」と思うことが続き、事前に映画の評判をインターネット上で予習してから借りに行くようになった。
このまえ夫が見た「アメリ」もその予習をして借りてきた映画だったのだが、夫は「アメリ」がフランス映画だということも知らずに借りてきたというので、夫が言う予習とはどんなふうにするものなのか気になっていた。
「どうやらくんは借りようと思う映画を事前に予習して行くって言ってたけどどんなふうに予習するの?」
「個人のブログとかで、商用ではないっていう意味ね、今年のベスト100、とかいうリストを作っているひとがけっこう大勢いるから、そういうのをいくつか見て、何人かのひとのリストに共通して入っている映画のタイトルをメモに書き出す。タイトルを書き出すだけで、タイトル以外の情報はあえて読まない」
「そうか。だからアメリがフランス映画なのも知らずに借りてきたんじゃね」
「うん。どこの映画かもどんな話かも誰が出るのかも読まない」
「じゃ、当然そのベストいくつかを書いたひとの感想も読んでないんだ」
「うん、読まずに見る」
「見たあとで読みに行くことはあるの?」
「あるかもしれん」
「これまではあったの?」
「ない」
「ベスト100、っていうのは順位がつけてあるけわではなくて、100選に入っていればいいのかな」
「たぶんそう」
そんな夫が今日借りてきた映画は『南極料理人』と『ブリジット・ジョーンズの日記きれそうなわたしの12ヶ月』。『南極料理人』はともかく、『ブリジット・ジョーンズの日記』を見たこともないのに続編である『ブリジット・ジョーンズの日記きれそうなわたしの12ヶ月』を借りてくるとはたしかにタイトル以外何の予備知識も先入観もなく借りてきたかんじがする。と夫に伝えたところ「あれ、これ、ただのブリジット・ジョーンズの日記じゃないの? これがブリジット・ジョーンズの日記だと思って借りてきたんだけど、続編があるって知らんかった。もともとのほうを借りて来て見んといかんなあ」と言う。が、ロマンチックコメディに対する興味が薄い(と私は思っている)夫がこの続編である『ブリジット・ジョーンズの日記きれそうなわたしの12ヶ月』を見てからもともとの『ブリジット・ジョーンズの日記』を借りてきて見るかというとおそらく見ないんじゃないかなという気がする。