海中道路

4月27日月曜日。昨夜の夕食時に宿のおじちゃんが教えてくれた「海中道路(海中だけど海の中じゃないよ。海の上だよ。という説明付き)」を目指す。海中道路には帰り道によりましょう、ということにして、海沿いの道をずっと奥へ奥へと行ってみる。「ぬちまーす(命の塩という意味だろうか)」製造工場見学可、カフェとショップもあります、の看板に引き寄せられて、小さな道に入ってゆく。朝食がサーターアンダーキーだけだったので、血糖値不足を感じ、2階のカフェにて「塩大福と紅茶のセット」と「五穀ぜんざい」をいただく。すぐ隣のショップでは、塩商品各種販売している。生の大根をカットしたものにパウダー状(粉砂糖のようにしっとりさらさら)のぬちまーす(塩)をふりかけて試食実演販売中であった。おいしい!塩もおいしいが、大根がおいしい!夫は「すみません、もう一個ください。」と追加試食。

おなかが落ち着いたところで、一階に下りて、工場見学。ガイドさんが製法や成分の説明をしながら、工場現場の作業の様子をガラス越しに見せてくださる。製塩室内は雪が積もったように真っ白で、それをこそげて階下の乾燥室に落とす作業をしているところだ。別の検品室では、粉状の塩を目視で検品して、乾燥しすぎて硬く黄色くなったものを取り除く作業をしている。取り除いたその塩はまた海水に溶かしなおして、塩の原料とするそうだ。おもしろい・・・たまたま立ち寄ったところなのに、塩好きの私のツボにはまりまくりだ。

塩工場のあとは、老人デイケアサービスセンターとカフェと宿泊施設が併設されているところで、ゴーヤチャンプルー定食と、豚のしょうが焼き定食でお昼ご飯にする。アイスコーヒーまたはアイスティーはセルフで飲み放題(希望すればホットにもしてくれる)。各定食600円也。

おなかいっぱいになってから、海中道路をドライブして島に渡る。橋を越えて道路を突きあたりまで走ると、道端でおばちゃんが商いをしていて、海ぶどうや、島ラッキョウや、油味噌などの手作り製品を売ろうと、車に向かって大きな声をかけてくれる。夫が「海ぶどう食べる。」と言うので、車を置いて立ち寄って、海ぶどう一パック450円を購入。6センチくらいの海ぶどうが20本以上入っているだろうか。添付の酢醤油につけて食べる。おばちゃんの店の裏のベンチとテーブルを貸してもらって。「うちの海ぶどうは、その日に採った分だけを工場から直にもってくるから、ほかと違っておいしいの。」と誇らしそうに話してくださる。おいしく全部いただいて、おばちゃん手作りのサーターアンダーキーを買って帰る。5個入り300円。「うちのアンダーキーは、ほかのところのと違って、油っこくなくておいしいからね、よそのとは全然違うから、食べたらすぐわかるから。食べなくても、ほら、見た目がもう、全然油でテラテラしてないでしょ。」

その後、今日明日と連泊のホテルにチェックインして、荷物をほどいて落ち着いたところで、3時のおやつに食べてみた。本当に、今まで食べた中で一番おいしいサーターアンダーキーだ。

おばちゃんのお店からホテルに移動するまでの道すがら、海沿いの道を走りつつ、なんだかとても気になったのが、「もずく狩り」の看板。潮が引いた浜(岩が多い浜)では、地元の人と思われる人たちが、なにやら「狩って」いるのだ。いや、「刈って」いるのか。潮干狩りとは異なる趣。あの人たちは、みな、「狩人」なのか。イチゴ狩りや、みかん狩りや、梨狩りや、りんご狩りや、ぶどう狩りやきのこ狩りはしたことがあっても、海草狩りは、まだしたことがない。気になりながらも、おなかいっぱいで、モズク欲がわかなかったため、そのまま見物だけにとどめた。もしも残りの滞在中に、モズク欲お化けが乗り移ってきたら、あそこにモズク狩りに行ってみよう。

ところで、天候は今日も強風。晴れてはいるが、あまりに強い風のため、外に出ると、体表面の体温が風に奪われてとても寒い。とてもじゃないが泳ぎたくない。毎日長袖もレッグウォーマーもリストウォーマーも二の腕ウォーマーも大活躍中。