砂防博物館

河川の氾濫を防止するとともに、山肌の土砂や川底が侵食されてできた砂などが泥流となり土石流災害を起こさないようにする技術「砂防」。「砂防ダム」という言葉は、これまでも知ってはいたのだが、それがどういう目的でどういうふうに作られているのか、詳しく知ったのは初めてだ。なぜかダムは全て「水力発電」に関係あるものだと思い込んでいた。
施設一階の展示室では、昔の山岳ガイド(登山案内人)の人々の業績を興味深く見学する。午後二時から、ホールの3Dシアター立山の自然を学ぶ。その後、二階展示室では、立山登山の歴史が紹介されているコーナーと、砂防についてと、砂防に一生を捧げた人に関するコーナーとがあり、私は立山の鉱物と砂防について熱心に勉強した。自分でも意外なほどにはまっていて、私はこんなに地学や地質学的なものが好きだったかなー、と不思議に思いながらも、ゆっくりじっくりと見学した。
夫は地面についてはあまり興味がないらしく、私よりも先に施設を出たようだ。いつまで待っても私がなかなか出てこないので、夫は私が実は先に出ていて、既に宿に入ったのではないかと思い宿に探しに行ってみたりしていたとかで、私が外に出たときには、「もう少し待っても出てこなかったら、館内放送かけてもらうか、捜索願を出そうかと思っていた。」と言う。熱心に展示物に見入る私の存在を見過ごして、通り過ぎた夫は、やはり、もっときょろきょろと周りを見て、自分の妻は今どこで何をしているのか、よく観察しながら生きたほうがよいと思う。