ジャガイモにバジルソース

ジャガイモとニンジンを蒸しつつ、バジルペーストほどたっぷりは要らないけど、このジャガイモにちょっとだけバジルをかけて食べたいなあ、と思った。ベランダのバジルの成長した可食部分を摘み取る。水洗いしてみじん切りにする。それを小さなお皿に入れて、そのままくんくんと匂ってみる。ミントに似てるけど異なるバジル独特の芳香がすうっと鼻から頭に抜けてゆく。このまま薬味として散らしてもいいのかもしれないけれど、オリーブオイルでゆるく伸ばして垂らすほうが使いやすいな、と思い、その小さなお皿にオリーブオイルを足してスプーンでぐりゅぐりゅと混ぜる。そして再びくんくんと匂ってみる。ああ。いい、いい。バジルだけの香りよりも、オリーブオイルとブレンドされた香りのほうが、私は好きだな。
これをふかふかに蒸したジャガイモに、たらりーっとかけて、おいしいお塩をちびちびっとふって、ほくうっとほおばったら、きっとぜったいおいしいはず。


追記。
そして、それは、予想以上においしかった。夫は「生バジル、すごくたのしめるなあ」と、私は「バジルを植えてよかったねえ」と、夕餉の席でよろこんだ。
ちなみに今回作った簡単バジルソースは、おいしいサーモンをバターでソテーしたようなものにもかけて食べたい味だった。
今日は我が家にはサーモンはなかったため、鯖の干物をふつうにグリルで焼いて、バジルソースはかけずに食べた。鯖の干物をバターソテーしたらおいしいのだろうか、と考えてはみたのだ、と夫に話したら、「そういう奇をてらった冒険はしなくていいから。鯖の干物はそのまま焼いたほうがいい」ということであった。夫のそういう保守性によって、なんとなく安心する時もあれば、私の冒険欲求が「てやんでいっ!」と暴走するのが促されることもある。