素食ラーメン

市販のインスタントラーメンで五葷抜きのものを探すのは難しい。ほとんどのスープの原料にタマネギエキスやネギエキスが使われている。具体的に原料として明記されていなくても、「野菜エキス」と書いてある場合には、たいてい入っている。インスタントラーメンに限らず、外食でのラーメンも、私にとっての安全性は高くない。
台湾には「素食」という分野があり、外食での素食も、学生食堂社員食堂などでの素食も、自由自在。素食というのは、五葷と動物性たんぱく質を使わない料理のこと。ご飯のおかず的なものから、ラーメンなどの麺類まで、一般的な中華料理メニューの動物性たんぱく質五葷がない版。材料としてはもちろんのこと、調味料としても、五葷は用いない。素敵だ。お店でいちいち「すみません、ネギ抜きにしてください」だとか「タマネギとネギとニラ抜いてください」とお願いしなくても、そういうものが出てくるなんてすばらしい。
そんな素食の通販サイトがネット上には存在する。今回利用したのは健福さんという名前の台湾素食料理屋さん。そこで、インスタントラーメンいろいろと、トマトケチャップと、ウスターソースと、レトルトカレーとカレーパウダーを買ってみた。
今夜はその中の味噌ラーメンをいただいてみる。「菜食用」「菜食主義の方のために」と書いてあるけれど、私は菜食主義というわけではないので、豚肉と鶏肉とニンジンとシメジとキャベツを炒めて、仕上げにすりごまとバターを絡めたものを具としてのせる。
しかし、味噌ラーメンというものには、赤唐辛子を用いた調味料、ラー油だとか七味唐辛子だとか、がよく合う。そして、赤唐辛子は五葷に含まれていないので、原材料として使用される。今回購入した味噌ラーメンの調味料にも入っていた。しかし、私の体はどうも、赤唐辛子にもやや反応する。
食後の対策をいろいろとして、今こうして書いているけれど、次回購入時には、味噌ラーメンは避けようと思う。
残りの塩ラーメン系のものや醤油ラーメン系のものを、少しずつ試しながら、安心して購入して食べられるものを見つけ出したい。
今回届いた商品たちの原材料を見てみると、カレーにも赤唐辛子が使ってあるものがある。気もちはわかる。五葷の使えない状況で、ぴりりとした輪郭とスパイシーでパンチのある味わいや旨味を演出しようと思ったら、生姜や胡椒や唐辛子くらい使いたいだろう。ピーマンもシシトウも唐辛子も五葷に含まれてはいないから、使ってあることは不自然ではないのだ。けれど、私の体の事情としては、一般的に五葷と認定されているもの以外に、ピーマン、シシトウ、唐辛子、セロリ、などなど、私の体が反応する食材を使ってないもの(私の体が反応しない食材だけで構成されたもの)に、たくさんめに辿り着けるといいなあ、と思う。そして自分の体が今使えている胡椒や生姜は引き続き使い続けられるようでありたいと願う。