義弟からの胡麻豆腐

義弟(妹の夫)が、わたしの好物である高野山胡麻豆腐を送ってきてくれた。詳しくはまた旅の番外編にて書くつもりだが、今回は、胡麻豆腐の食べ方の記録。
まずは、定番の食べ方、そのままわさび醤油でいただく。胡麻も好きだがムニョムニョ食品が好きなわたしには至福。
前回、義弟が高野山に旅行したときに送ってきてくれたものとは、お店が異なるのだろうか。前回もおいしくいただいたが、今回もおいしい。
市販の胡麻豆腐も好きなのだが、高野山胡麻豆腐は、その「生」なところがたいへんにおいしい。紙箱にべろーんと流し込まれた胡麻豆腐の、練られに練られた食感が、充填品にはないおいしさ。ただし、日持ちがしない生鮮食品だから、なかなか入手が困難なのだ。
今回は、同封の栞(しおり)に書かれている、こんなふうにお召し上がりください、の案内の存在に気づく。
わさび醤油で、黒蜜をかけてデザート感覚で、汁物の具として、と書いてあるので、ほうほう、と感心しながら、これはいろいろやってみよう、と決める。
現在我が家に黒蜜はないけれど、練乳ならばあるから、これをかけてみよう。
器に入れて、スプーンで小さめに切った胡麻豆腐に練乳をかける。イチゴにかけるときくらいの量。どれどれ。はむ、と口に入れる。むおお、おいしいではないか。今度、市販の胡麻豆腐に、あんこをのせて食べてみよう、きっと、おいしい、と思う。
そして、夕食のお吸い物に、すまし汁の具としてミツバとともに。くおおお。これもおいしいではないか。ほんの少し加熱されたことで、ムニョムニョがさらにムニョムニョとなり、デンプンの伸びのよい口当たりと、加温による胡麻の芳香がおいしい。ああ、これは、好きだなあ。ただし、あまり加熱しすぎると、おそらく溶ける。今回ごくわずかに加熱しただけでも、汁が白濁したから、胡麻豆腐は椀に入れてから汁を注ぐくらいでいいのかもしれない。
今回は、豆腐の拍子切りのように胡麻豆腐を細かく切って入れてみたが、大豆の豆腐とは異なり、胡麻豆腐は胡麻のデンプンの粘りがあるため、拍子切りにはしづらい。
今日の夕食は、胡麻豆腐づくしとともに、カツオのたたき。ネギとニンニクが摂取できなくなって以来、カツオのたたきとはもう縁がない気分になっていたけれど、薬味をミョウガとショウガと大葉にすればわたしも食べられるではないか、と気づいて、カツオのたたきを買ってきた。夫はこれにネギの小口切りを足して食べた。
さすがに「目に青葉(目には青葉)、山ほととぎす、初ガツオ」の時期だなあ、この時期のカツオはおいしいなあ、と夫が言うから、あの歌は、カツオの旬がいつなのかをうたったものであったのか、と感心しつつ、ごちそうさまでした。


追記
濱田屋
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