会津で洗車

五月六日。熱塩温泉をチェックアウトして、会津大仏を見物した後、ガソリンスタンドで洗車をしよう、と決める。ガソリンの給油は、西山温泉を出たあとに行ったのだが、ガソリンの料金が、自宅周辺(当時140円代前半)よりも約十円以上高いのは、そういう相場の地域だからなのか、震災の影響なのか、どちらだろう、と思う。
洗車は通りすがりに見つけたJAのガソリンスタンドにて。会津地方はJAガソリンスタンドと郵便局の数が多いように感じる。
最も安い「シャンプー洗車(洗車の機械に入れて洗う)」をお願いする。料金が400円というのは、自宅周辺のガソリンスタンドに比べると約三分の一の安さ。JAだからなのか、そういう相場の地域なのか、どちらだろう、とまた思う。
わたしがトイレを借りたり、建物の中で地元の読み物を読むなどして過ごしている間に、夫は洗車の様子を見に行き、わたしがいるところにやってきて「機械洗車だと思ってたんだけど、おっちゃんが手でホースで一生懸命水をかけて洗い流してくれてる。ほんとに400円でいいんじゃろうか」と言う。
五月二日にカタクリ群生地を見に行ったときに、駐車場がぬかるんでいて、そこの泥を思い切り浴びたのが乾いてこびりついているから、その泥を落としてから、機械に入れてやるんじゃないかな、とわたしは予想する。
しばらくすると、ピカピカになった車が手元に戻ってくる。そして洗車代はやはり400円。
ここで安く、そしてきれいに、洗車してもらいたいがために、自宅から高速道路に乗って、ここまでときどき来たくなる。けれど、それは、何か間違っているからやめようね、ということがわかるくらいには、おりこうなわたしたちであった。