りゅうきゅう風

九州地方の魚料理で「りゅうきゅう」というものがあるらしい。
スライスしたお刺身を「づけ」にしたもの。
今日のお刺身はアジとフクラギがおいしそうだったからそれを購入。
「づけ」の液は、今回は、以下の方法で作成。
煎り胡麻大さじ二杯をすり鉢でゴリゴリとする。ごまがパチパチと音をたててしっとりとしてきたら、醤油大さじ六、みりん大さじ四、おろし生姜大さじ二を入れて混ぜる。この量はお刺身全体の量やお好みで調整するとよいと思う。
すり鉢のづけ液の中に買ってきたお刺身をスライスした状態で入れて浸け込む。
アジとフクラギは容器を別々にして浸けたほうがいいかな、と言ってみたが、夫が「いっしょでええんちゃう?」と根拠なく断言するので、ま、いいか、ということにして、アジもフクラギも両方同じすり鉢の中に浸ける。
浸け込んだ時間は一時間弱か、もしかすると三十分弱くらいかもしれない。もっと長時間しっかり浸け込むと、もっとしっかり味が染みこむのだろうけれど、浸け液の胡麻をたっぷりのせて、私は青紫蘇やパセリとともに、夫はネギの小口切りとともに、たいへんおいしくいただく。おかずとして食べてもおいしいし、ご飯にのせて海鮮丼風にしてもおいしい。
最近、お刺身をお刺身として食べるときには、そんなにたくさんの量を食べることができなくなっているのだが、この液体に浸け込んだお刺身だと、いつもよりもたくさんおいしく食べることができて、買ってきたお刺身を全部食べきった。
今度は鯛のお刺身を買ってきて、またこの「りゅうきゅう」を作ってみようと思う。鯛が新鮮であれば生姜なしでもおいしいらしいので、ぴっちぴちのおいしそうな鯛と出会えるといいな。
まだ本物の「りゅうきゅう」を食べた体験がないので、本物を体験するまでの間、我が家では仮の名前として「りゅうきゅう風」と呼ぶことにしようと思う。
ごちそうさまでした。いつかどこかで本物の「りゅうきゅう」とも出会えますように。