レ・ミゼラブルとフォレスト・ガンプ

土曜日に夫が借りてきたDVD。まず「レ・ミゼラブル」ほうが再生される。夫はまじめに見るつもりで私は他のことをしている状態で音楽は聴けば聴こうかなくらいの視聴態勢。
本編が始まりしばらくすると画面が止まる。雪のひどい日にケーブルテレビの映像が止まるような止まり方。再生しなおしてもまたその場面で止まる。
チャプターをかえてもジャン・バルジャンが司祭様に救われる場面のところでまた止まる。DVDの問題なのか、うちの再生機の問題なのか。
そのあたりで私が夫に「どうやらくんがミュージカルを借りてくるなんてめずらしいね」と言うと夫は「え、これ、ミュージカルなん?」という。
「うん。さっきも皆さんほとんど歌ってはったやん」
「そういえば、なんでセリフを歌いながら言うんじゃろうとは思ったけど」
レ・ミゼラブルじゃけんねえ」
レ・ミゼラブルはミュージカルなん?」
「もともとがミュージカルというわけじゃないけどレ・ミゼラブルはミュージカル作品がたくさん作られてるような気がするよ」
「そうなんじゃ。知らんかった」
夫はもう一枚のDVDとして「フォレスト・ガンプ」を借りてきていた。フォレスト・ガンプを再生機に入れ再生してみるとこちらはなんの問題もなくすんなりと展開する。我が家の機械の問題ではなくレ・ミゼラブルのDVDの円盤に何か問題があるのかも。
フォレスト・ガンプはふたりで一緒に見た。以前も借りて見たことがあり、テレビ放映やケーブルテレビの放送でも何度か見返しているが、夫は「久しぶりに見ると新鮮に見れたなー」と言う。私もそうは思ったが、きっと私は夫に比べると以前に見た時の記憶が多く蘇り夫ほどの新鮮さは感じていないかもしれないと思う。
フォレスト・ガンプで私が好きなのは、息子フォレストを紹介されたときにフォレスト・ガンプが息子の知能を心配するシーン(そして「この子はとても賢くて優秀な子のクラスにいるのよ」という説明を聞いたときのフォレスト・ガンプの表情)、ベトナム戦争時の同じ隊の上官がエビ漁の船から海に飛び込んで「かみさまとなかなおり」するシーン。
夫がDVD返却に行く時に「レ・ミゼラブルのお金返してもらおうかな」と言う。帰ってきた夫に訊くと「事情を話して百円返してもらった」という。
「それは、よかったね。お店のひともあのDVDは貸し出す前にチェックしたほうがいいだろうからちゃんと言うてあげるのが親切じゃと思う。けど、どうやらくんにしてみたらレ・ミゼラブルがうまく映らんでくれてむしろラッキーじゃったかも」
「うん、ミュージカルって知っとったら借りとらんかったもんなあ」
「予備知識なく先入観なくまっさらな状態で視聴する醍醐味もあるとは思うけど、構成がミュージカルだというだけで視聴がつらくなるどうやらくんみたいなひとはそこは気をつけて借りんたほうがいいんじゃないかなあ」
「歌わんでもふつうに台詞を喋ってくれたらそれでいいのになあ」
「それじゃあミュージカルにならんじゃん。歌劇には歌劇の在り方があるんじゃけん」
「なんでお芝居なのに歌うんかなあ」
その後夫は映画のタイトルを書きだしたメモ(レンタルDVDが見つかったら借りてきて見たい作品リスト)を取り出しPCでタイトル検索を行いその作品のジャンルを調べタイトルの横に書いていた。