猪苗代温泉5/2

五月二日からはどんどん雨模様らしいし、会津磐梯山に登るのはまた今度ということで、どこかご飯がおいしいところに泊まりたいなあ、と夫が言う。
五月一日の夜に部屋でごろごろと地元地図を眺め、ガイドブックをめくり、なんとなくな直感で、んーここ空いてるかなー、連休前日だし無理かもねー、と言いながら電話してみたところ(夫がかけてくれた)問題なく予約が取れたので、ニュー猪苗代温泉悠ゆ亭というところを五月二日の宿とする。予約の時に、ネギタマネギニンニクニラを一人だけ食事から外してくださいとお願いすると、今の季節のメニューはもともと山菜料理のコースなのでそれらは使っていません、行者にんにくの漬物がありますがそれだけ避けるか同行の方に食べていただくかで大丈夫かと思います、とのことでよかったねと安心する。
連休中はどこに行っても人が多い、とよく聞くけれど、私たちの旅に関してはどこに行ってもあんまり人は多くない。人が多そうな時期に多そうなところに出向いていない、結果的に人があまり多くないところを訪ねている、ということなのだろうか。
五月二日の朝はチェックアウト時間十時のところを延長料金を払ってチェックアウト十二時と遅くしてもらうことに前夜のうちに交渉しておいた。だから朝起きてからゆっくりとまたお風呂に入り、ほてった身体を窓から吹き込む風で冷まして、すてきのんびりを味わう。
朝ごはんは前日に買い置きしたおにぎり。夫はパンとゆでたまご
夫が朝食を食べてお風呂に入ってからまたお布団でくうくう眠る間に、私はゆっくりだらだらと自分の身支度と荷造りをする。
五月一日の夜は宿に泊まったお客さんは私達を入れて三組くらいで、私達が泊まる二階の部屋にいるのは私達だけで、翌朝の五月二日の午前中も掃除などの気配がない。
十一時半を少し過ぎて、じゃあそろそろ出かけましょうか、と部屋を見渡して忘れ物がないか調べる。うんだいじょうぶそう。
夫がフロントで支払いをしてくれている間にパンフレットなどが置いてある棚を眺める。福島県の版画のはがきが無造作に置いてあり、有料かしらと思って手に取ると無料配布のもののようで、ではまた旅のはがきを書く時に利用しましょう、と思ってひとつもらうことにする。
宿の玄関から駐車場までは少し歩く。荷物を抱えた状態で徒歩一分くらい。満開を終えた桜の花びらの中車に荷物を詰め込む。
今夜泊まるところはチェックインが夕方四時半とのとこ。十二時から四時半までの間、これといって行きたいところや見たいところや食べたいものがあるわけではないけど、お昼ごはんを食べてから、智恵子記念館と野口英世記念館くらい巡っていたらちょうどいいかしらねえ、と、どこかのカフェでお茶飲んでケーキ食べてだらだらでもいいし、和菓子とお抹茶がいただけるところがあればそこでゆっくりすごしてもいいね、と言いながら出発。
長くなりそうだから、少し小分けにして書いていく。