会津磐梯山の周り5/3

会津磐梯山の周りを走行する。夫が何か甘いものでケーキのようなものが食べたい、と言う。それではどこか喫茶店のようなところでお茶とケーキを飲食しましょう、と決める。
通り道沿いにあるカフェレストランに入る。お茶とケーキだけでもいいですか、と訊いてから窓際の席に座る。湖がそこに見えて、白く浮かんでいるのは白鳥かなあと思うけれど、夫が「あの白鳥はさっきから全然動かない。周りのカモは動いているのに白鳥はあれは作り物なのではないか」と言う。
夫はミルフィーユを、私はアップルパイを食べて、ミルクティーを飲む。
お店の人が「せっかくお越しくださったのに、あいにくの雨ですが、どうか楽しんで行ってくださいね」と言われる。世の中私のような雨好きばかりではないみたいだなあとまた思う。
お店を出てからまた少し走る。そういえば以前五色沼に一緒に来た時に売店でゲランの塩を見つけて買ったね、あのゲランの塩で作った塩もみきゅうりすごくおいしいよね、またゲランの塩に出会えたら買おうよ、という計画が浮上する。ではではと五色沼そばの売店駐車場に到着。店内でゲランの塩を探すが、他の塩、地元関連の塩はあってもゲランの塩はなかった。まあ、当時ゲランの塩が置いてあったことのほうがどうしたことだろうかと思えるようなことだったから、なくてもそれはそれでまっとうな姿に思える。よく考えるとなぜ当時こんな山奥の五色沼でゲランの塩を取り扱っていたのかが不思議だ。
結局何も買わずに出る。外の小屋のようなところで、そういえば前に来た時には何か汁を飲んだね、と話す。今回は朝ごはんが効いているところにケーキも食べているから、汁も何もほしくない。それでも暖かい気候であれば、ここでソフトクリームを食べているだろうけれど、この寒冷ではそれもない。
五色沼を出て、また山の周りを走る。夫が「あ、ここ停まって」と言うところでいったん車を駐める。「ここが会津磐梯山の登り口のひとつなんだよなー。また今度」と夫が何かを納得したのを確認して出発。
ほんと今日はどうしようかしらねえ、と話す。去年泊った大塩温泉方面に行って、おいしい山菜料理を味わってそのまままだ見ぬ魚沼地方に抜けていく、という手もあるけれど、あのへんはぐっと寒くてその寒さで私が弱るから、ここはおとなしく温暖なエリアでの移動を考えるか。
そういえば義弟(妹の夫)は、こういう具体的な計画のない旅行が苦手だと妹が言っていたなあ、と思い出す。夫が義弟の口ぶりを真似して「今晩泊まるところなかったらどうするんですか!」と言う。そして今度は夫の口ぶりで「もっきゅん(義弟)、大丈夫や、君なら野宿もできるから」と諭す一人芝居をする。
夫に「どうやらくんは希望としては何がある?」と訊くと、「馬刺しが食べたいなあ」と言う。馬刺しは昨日の夕ごはんにも出てきたのに、まだこの人は馬を食べたいのか。
「みそきちは何が希望?」と夫が訊く。「えーとね、私は、なめこの水煮の缶詰を買いたい。去年たまたま買って大根おろしと混ぜて食べたのがおいしかったからまた食べたい」と答える。
では、去年なめこの水煮を買った道の駅方向目指して、その周辺でどこか泊まるところ見つけて泊まれば泊まる、もう少し新潟方面まで行けば行く、ということで走りますか、その途中で馬刺しを食べられそうなところがあれば寄ってお昼ごはん、ということで。はいそうしましょう、そうしましょう。