続黒部五郎岳作戦

夫に「黒部五郎岳に行く時に、林道ゲートの閉門に間に合うように行こうと思ったら、途中のサービスエリアで食事している暇はないのかな」と訊く。
「うーん。どうかなあ。なんで?」
「いやあ、翌日ハードに歩くこと考えたら、身体のためには、少しでもまともな食事をしておいたほうがいいんじゃないかなあと思って」
「それはそのとおりなんやけどなあ」
「サービスエリアでゆっくりご飯食べてたら、ゲートの入り口に着いたときに『はーい、もう七時十五分になりましたからねー。八時までに向こうのゲート出られないでしょー。もう入れませんよー』ってことになるんかなあ」
「いや、一応七時二十分までは大丈夫らしい、ということは確認してる。あと、うまいこと言えばぎりぎり七時半でも通してもらえる技もあるらしい」
「でも、そんなぎりぎりじゃなくて、余裕を持って行きたいと思ったら、ぱっと立ち寄ってちゃっと買って済むお弁当のほうが安心ということか」
「まあ、そういうことになるなあ」

林道が夜閉鎖されるのは、道中の道が暗いため転落してはいけないから、ということらしいが、夜間の料金徴収スタッフを置かないためでもあるとのこと。
登山口の駐車場まで行けばトイレも水道もあるが、林道手前のそういう設備のないところで一夜を明かすのは快適ではなさそうだから、無事に登山口の駐車場まで金曜日のうちに辿り着けるといいなあ。
いやいや、登山口駐車場での車中泊が快適かどうかというとそれも快適ではないとは思うのだけど、翌朝六時まで身動き取れないよりは、目が覚め次第気ままに活動可能な場所にいるほうが気持ちは快適なことだろう。