トロミ解決法

前回の記事で自作のお好みソースのトロミについて今度は練り片栗と混合してみようかと書いたところ、お好みソースにおけるトロミ解決のアイデアをいただけたのでここで紹介しようと思う。
まずは、あまみもトロミも両方解決できる「リンゴジャム」。手作りジャムでも市販品でもよいがレモン果汁多めのほうがソースに加える観点では適しているらしい。なるほどジャムであればペクチンなどでゲル化してあり、そのトロミをソース全体に活かすことができる。そしてジャムだからフルーツそのもの甘みとジャム原料糖分の甘みを足すことになるのでソースの甘みとしても有効だ。なるほど、なるほど、ぽぽん、ぽぽん、と膝を叩く。リンゴジャムはスーパーでアオハタリンゴジャムを買ってこよう。レモン果汁は瓶入りの広島レモン果汁を加えることで調整しよう。
リンゴジャムのリンゴの角切りがゴロゴロとした部分ではなくなめらかなペースト部分を利用するとよいだろう。
またここで用いるジャムはリンゴであることが重要なように思う。お好みソースにプラスする果物の甘みとして、なんとなくイチゴやブルーベリーやアンズやイチジクは違うような気がするのだ。夫が購入した市販のお好みソースには原材料の野菜果物の項に「デーツ」という表記があった。ナツメヤシはソースやルウの原料としておいしそうではあるが、私の近隣商店ではナツメヤシそのものもその加工品ペーストも取り扱っていないように見受けられる。
もうひとつのトロミアイデアは介護用トロミ剤。おお、そうだ。そういうものがあったではないか、私はそれをお客様に紹介しておすすめしていたではないか。介護用トロミ剤は暖かいものでも冷たいものでもどちらに入れてもちょうどよくトロミをつけてくれ、こぼれにくく、誤嚥を防いでくれる優れもの。これであればソースとケチャップと蜂蜜を混ぜたところにこのトロミ剤を加えて撹拌するだけでトロミは自在に調整できるであろう。ぽん、ぽぽん、ぽんぽん、ぽぽぽん、とまたまた膝を打つ。
リンゴジャムで甘みとトロミを加えたあとさらなるトロミを求める場合はこの介護用トロミ剤を加えて自分がこれと思うトロトロ加減に仕上げるとよいように思う。
あるいは甘みはもうこれ以上要らないからトロミだけつけたいと感じる味の場合はジャムなしでトロミ剤のみの添加でもよいかもしれない。
ただし、この介護用トロミ剤を用いる場合、お好みソースで使うのはおそらくごく少量であるため、残りのトロミ剤をどうするか、という課題が生じる。ジャムはジャムとしてヨーグルトに入れて食べるなど日常の食事で消費する他の用途が思いつくが、トロミ剤は使用経験がないため他の用途がぱっとは思い浮かばない。
いくら夫が作ってくれるお好み焼きがおいしいとはいえ、けっして毎日は食べないし、多くても月に1回か2回。であるとすれば、毎日の本格的な介護用の袋入りトロミ剤では明らかに量が多く、お試し分包品数本入りを購入しそれを用いるのが適切と思われるが、その分包品1本も私ひとりのお好みソースの1回分分量ではおそらく使い切れないのではないかと予想する。
ここで残ったトロミ剤を用いて行ってみたい実験がある。私の好きな炭酸水(糖分等添加されていないただの炭酸水)にトロミ剤を加えても炭酸水の発泡は維持され爽やかなままかどうか。
実験としては炭酸水のみの実験でよいのだが、残りのトロミ剤はどうしようか、そうだ、ミルク仕立ての汁物を作りそれにトロミ剤でトロミをつけてクリームシチューっぽく食べるのもいいかもしれない。これまでもシチューのルウを使うのではなく片栗で最後にトロミをつけることがときどきあったが、その片栗版と比較して介護用トロミ剤のトロミは食感やのどごしがどんなかんじなのかも比較実験してみたい。